今学期は対面で提供できるサービスが増えたせいでしょうか、SALCを利用している学生の姿を多く見かけます。LA、PAとのセッションにくる学生、リスニングルームを使ってリスニングの勉強をする学生、勉強スペースで参考書を手に取りIELTSの猛勉強をする学生…他の学生が努力している姿を見ると、こちらもモチベーションが上がってきますね!
勉強スペースでは様々な参考書が常備されています。IELTS、TOEFL、TOEICなど英語試験の対策本、文法の参考書、多読練習用の英語の小説など、多種多様。
(写真は参考書の一部です。)
(写真は参考書の一部です。)
今回は、SALC図書に今学期新しく入ってきた「世界の英語リスニング」という本について紹介します。
本の紹介の前に質問です。
突然ですが、皆さんはどうして英語を勉強していますか?英語学習のゴールはなんですか?
「かっこよく英語が話せるようになりたい!」
「自分の言いたいことが英語でも言えるようになりたい。」
「世界中の人と友達になって、いろんな文化を学びたい。」
「仕事で英語が使えるようになりたい。」
なんて答えが聞こえてきそうです。
その夢を叶えるために、よく考えてください。ネイティブスピーカーの英語が聞き取れ、ネイティブのように話せることが大事なのでしょうか?それとも多様な英語が聞き取れ、自分らしい英語を自信を持って話せることでしょうか?
今の世界の英語話者の割合は、ノンネィティブの方が圧倒的に多く、ネイティブは全体の2〜3割しか占めないと言われています。その中で、英語を「使える」ようになることは必ずしもネイティブ英語の取得ではないのではないのかもしれません。
英語教育の研究で広まっている考え方が「リンガフランカ(共通語としての)英語」*というものです。大まかに説明すると、「リンガフランカ英語」では、英語学習のゴールは「ネイティブと意思疎通が取れること」ではなく、「英語を使って世界の人と意思疎通が取れること」です。そのために必要な英語力、特に「正しさ」よりも「実践性」をつけることに重きを置きます。これ、とても画期的な発想だと思いませんか!?
日本ではネイティブ英語が今でも圧倒的な地位を保っています。特に英語学習参考書や教科書で、「ネイティブの使う表現」「ネイティブ並の...」なんて謳い文句が目立ちます。確かに昔は「英語を話す人」といえばネイティブスピーカーだったでしょう。でも、グローバル化した世界で、あなたが目指すべき英語学習の目標ってなんでしょう?
リンガフランカ英語を学びたい人にぜひお勧めしたいのが、この一冊、「世界の英語リスニング」です。この本は、いわゆるノンネイティブスピーカーと呼ばれる英語話者の話す英語のリスニング教材がたくさん詰まった数少ない教材です。4つのセクションから成り、インタビュー形式で録音された1)アフリカ、2)ラテンアメリカ、3)ヨーロッパ、4)アジアの人々の英語を聞き、内容に関するクイズを解いていきます。スピーカーの発音の違いを比べるもよし、内容から文化について学ぶのもよし、楽しみ方も多様な教材です。音源はスマートフォンから手軽にダウンロードできて、SALC以外でも聞く練習ができるのも魅力的。
APUにいると英語を第二言語として話す教授や国際生と話す機会もたくさんありますね。その中で聞き慣れない英語を耳にすることもよくあるのではないでしょうか。きっと多様な英語の聞き慣れに本書は役立つはず。そして、「自分の英語も自分らしさが出ていていいじゃないか。自信を持って話していけばいいんだ」と背中を押してくれるのではないかと思います。是非、手に取ってみてください。
*リンガフランカ(共通語としての)英語とネイティブスピーカー英語に関して詳しく学びたい人は、過去のSALCブログを参考にしてくださいね。(英語の後に日本語版があります。)
Aika Ishige
<her LA-session schedule> 5th period (Mon.) 3rd period (Tue.)
5th period (Thu.)
3rd period (Fri.)