top of page

Poetry



今日はアメリカの女性詩人エミリー・ディキンソン(Emily Dickinson)の詩を紹介します。1886年に55歳で生涯を終えました。天才詩人と呼ばれている彼女ですが、生前は無名でした。彼女の詩はシンプルで大変奥が深いです。


To make a prairie it takes a clove and one bee, --

One clover, and a bee.

And revery.

The revery alone will do,

If bees are few.


草原を作るには クローバーと蜜蜂がいる

クローバーが一つ 蜜蜂が一匹

そして夢もいる

もし蜜蜂がいないなら

夢だけでもいい


(中島完 訳)


春になるとクローバーに引き寄せられる蜜蜂をよく見かけます。緑の草原に白のクローバと蜜蜂の黄色と黒のコントラストが映えます。この詩では修辞法のメタファーが使われています。隠喩と呼ばれるものです。Prairie は名詞で、草原という意味です。草原という言葉が平和で美しくて完全な世界を表しています。また、一行目で “a clover” and “one bee”、

二行目で”one clover” and “a bee” と書いています。Revery は名詞で、何かに夢中になっている状態、夢見ているようなぼんやりした状態、空想、などの意味があります。平和で美しくて完全な世界は、夢や空想があればできるという事なのかも知れません。易しい単語を使って壮大なことを述べています。

 



Author:


SALC Language Advisor 諌山恵子

bottom of page